夏時間(サマータイム)と冬時間の切り替え時に生まれる余計な日足ローソク足を削除する方法(MT4)

アメリカのサマータイムは、3月第2日曜日から11月第1日曜日まで。

イギリスやEUのサマータイムは、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日まで。

アメリカとイギリスのサマータイムの切り替え日が違うのが少々厄介だが、取引開始時刻が変わるので注意しておく必要がある。

一般的には「取引開始時刻が変更されること」や「各種経済指標の発表時刻が夏時間になると1時間早まること」が注意事項として書かれているが、本記事では日足ローソク足について取り上げる。

MT4の1時間足チャートでは期間区切りが2本できる

「期間区切り表示」をONにした場合、1時間足チャートでは、MT4上の日付が切り替わる午前0時に「期間区切り」の縦線が引かれる。(夏時間では、日本時間の午前6時)

しかし、サマータイムの切り替え時には2本のローソク足に立て続けに「期間区切り」の縦線が引かれる。

冬時間から夏時間に切り替わる時に期間区切りが連続している。

下のチャートは、期間区切りが2重になっている部分を拡大したもの。

通常、MT4上の日付が切り替わる午前0時(③のローソク足)に縦線が引かれるのだが、ここでは、その1時間前となる 日曜日23時(②のローソク足)にも期間区切りが引かれている。

MT4の日足チャートに極小ローソク足ができてしまう問題

サマータイムの切り替えに伴い、通常時は存在しない「日曜日23時のローソク足」が生成される。

その 「日曜日23時のローソク足」 は、1時間分のデータしかないのだが、日足チャートでは1本の日足ローソク足として表示されてしまう。

日曜日23時から24時までの1時間部だけを表す極小の日足ローソク足

他の日足ローソク足は24時間分の値動きを表した結果であるのに対して、 「日曜日23時のローソク足」 は1時間分だけの値動きを表したものである。

このおかしな状況を放置した場合、以下の影響が予想される。

  • 日足ローソク足から高値・安値を読み取る時に認識を誤る。
  • トレンドラインを引く時の角度に影響が出る。
  • サイクル理論の観点でローソク足の本数に影響を及ぼす。

日足の極小ローソク足は削除すべき

サマータイムの切り替えに伴って生成されてしまった 「日曜日23時の極小ローソク足」 を日足1本のローソク足とはみなせないため、削除すべきである。

(XMでしか確認していないので、XM以外のFX業者では問題が発生しないのかもしれない)

該当のローソク足を削除する方法

ツール → ヒストリーセンター を選択。

ツール → ヒストリーセンター

対象の通貨ペアを探し出し、その配下の日足をダブルクリックする。

「日曜日23時の極小ローソク足」を選択して「削除」をクリックする。(右端の「出来高」項目の数値が極端に小さいのが目印。)

EURUSDのヒストリーセンター

削除直後では削除したはずのローソク足が表示されている場合もあるが、その場合は、時間足を切り替えたりMT4を再起動すれば、該当のローソク足がチャート上に表示されなくなる。

注意事項1:チャート上を右クリックして「更新」(または、メニュー:チャート → 更新)を選択すると、MT4サーバーからデータを読み込んで、消したはずのヒストリーデータが復活してしまうため、「更新」を選択しないこと。

注意事項2:サマータイム切り替えから1週間から2週間の間は削除したローソク足が復活表示されてしまう。1か月くらいたった後にもう一回日足ローソク足を消すと永久的に削除できるようである。

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