FXで押し目買いのタイミングを見極める方法

教科書通りにいかないのが相場であると認識せよ

一般的に、トレードでは逆張りよりも順張りが推奨されている。

FXでは、トレンドが始まったら、しばらくそのトレンドが継続するという前提に基づいた考えだ。

では、上昇トレンドの局面において、順張りでエントリーする際、エントリータイミングはどうすればいいのだろうか。

実際のチャートを見ながら一緒に考えてみよう。

ドル円 1時間足チャート

これは、ドル円1時間足チャートだ。

今、あなたは緑色の縦線の時刻(2019年7月25日 日本時間午後2時)にいるとする。

そして、赤丸付近で押し目買いをしようと考えていたとする。

チャートの右側が見えていて、答えが分かっている状態なので、

赤丸内のどこでもいいから適当にロングすれば翌日には利益が出ることになる。

しかし、緑色の縦線の時点では上に行くか下に行くか分からない。

書籍やブログには、「押し目で買いましょう」とある。

では、今回はどのタイミングで買えばいいのだろうか。

トレンドラインでの反応をみてエントリーする案

ドル円 1時間足チャート トレンドライン

緑色時点では、「青色の上昇トレンドライン①」が引けているはずだ。

人によってはヒゲ先を結ぶのではなく、ローソク足の実体部分をつなげる人もいるようだが、だいたい上の図のようなトレンドラインになるものとする。

この時、緑色時点では青色トレンドラインを下抜けて横ばいになっているようにも見える。

はっきり言えることは、「青色トレンドライン①の角度での上昇トレンド」は一旦終了したということだ。

ちなみに、①の角度での上昇が終了したのであって、上昇トレンドから下降トレンドに転換したわけではない。横ばいになったり、もう少し緩やかな角度での上昇トレンドが継続したりする。

ドル円 1時間足チャート トレンドライン

次に、「青色の上昇トレンドラインもどき②」を引いていたとする。

上昇トレンドライン①を下抜けた後、高値を更新していないため、通常、上昇トレンドライン②は引けないことになっている。

上昇トレンドラインとは、上昇が継続している時の安値を結んだ斜め線であるので、②の斜め線は上昇トレンドラインとは呼べない。

強いて言えば、「上昇トレンドラインもどき」または「新上昇トレンドライン期待線」とでも言えよう。

で、この「上昇トレンドラインもどき」の②の斜め線を引いていた場合、赤丸の所ですこし割り込んでいる。

これを見て積極的に買っていく人は少数派のはずで、普通の人なら、

「②の斜め線を引いてみたけれども、微妙に割ってきたし、ここから上昇トレンドが始まるか微妙だな」

と考えるのではないだろうか。

今回の例では、トレンドラインを基にしたエントリー判断は難しいと言わざるをえない。

別の局面では、トレンドラインにピタッと反応する時もあるかもしれない。

しかし、今回のようにトレンドラインを引きづらかったり、無理矢理斜め線を引いても良く分からない状況のままの場合もある。

「トレンドラインは効く時もあるし効かない時もある」と、その程度の認識にとどめておくのが賢明だろう。

なお、Y塾では、トレンドラインを押し目買いのタイミングには使っていない。

移動平均線での反応をみてエントリーする案

ドル円 1時間足チャート 移動平均線 80SMA

紫色の線は80SMA(シンプル移動平均)である。

1時間足チャートでの80SMAであるから、4時間足の20SMAに相当する。

今回、この記事を書くために適当に80SMAのインジケーターを入れてみたのだが、実によく効いている(笑)

80SMAがレジスタンスとして聞いている部分を赤、サポートとして機能している部分を青、通過してしまった部分を赤×で印を付けてみた。

そして今回のテーマである赤丸部分においても、80SMAでサポートされているように見える。

ただし、これをみて、
「80SMAってすごい!80SMAを基準にしてエントリーすれば勝てる!」
と考えるのは早計である。

チャートをもう少し左側にずらしたのが下の画像だ。

ドル円 1時間足チャート 移動平均線 80SMA

どうだろうか。

青色×のように80SMAの移動平均線にタッチする前に反転してしまったり、

赤色×のように80SMAを通過してしまうものばかりだ。

これではエントリーのタイミングを計る材料としては全く役に立たない。

短期・中期・長期の移動平均線を入れて、方向性の参考にしたり、移動平均線との乖離率からエントリー判断の材料にすることはできるだろうが、移動平均線を基にエントリーのタイミングを計ることは難しいだろう。

なお、Y塾では、移動平均線を押し目買いのタイミングには使っていない。

フィボナッチリトレースメントで押し目を見つける案

焦点となっている赤丸部分を拡大表示したチャートがこちら。

世間では、こういう話をよく耳にする。

  • 勢いがある時は38.2%の押し目で上昇していく
  • 50%は正確にはフィボナッチの数値ではないが半値戻しで押し目の目安になる
  • 61.8%まで落ちてくれば、ちょうどいい押し目買いポイントになるので狙い目
  • 76.4%まで下がってくると上昇の勢いが弱まってきたとみるが、深い押し目を作った方が大きく上昇する傾向がある

上記のように押し目買いポイントを4つも挙げておけば、そりゃどこかで反応して上昇していくでしょう。

では、これら4つのうち、どこで「押し目買い」をすればいいのか。
上のチャートでは、61.8%のところで買っていれば、ナイストレードになる。
でも、50%の半値戻しで反転上昇してしまったらどうする?

フィボナッチリトレースメントを使って「押し目具合」や「戻り具合」を計測するのは悪いことではないが、押し目買いポイントを見定めるには、もうちょっと違う視点を取り入れた方良いのではないだろうか。

なお、Y塾では、フィボナッチリトレースメントを押し目買いのタイミングには使っていない。

水平線での反応をみてエントリーする案

ドル円1時間足チャート レジスタンス サポート レジサポ転換の例

どうやら私は自分に不利なチャートを採用してしまったようだ(笑)

水平線を引いてレジサポ転換するなんて、そんな保証はないでしょ?と強気でいこうと考えていたのだが、今回の例ではしっかりレジスタンスとサポートが入れ替わって、いわゆる「レジサポ転換」になっている。

水平線を上手に活用している人は、青色で印をつけた部分でロングエントリーできるだろう。

今回テーマにしている赤丸部分については、水平線より少し上で上昇に転じているためエントリーしづらいが、青印でロングポジションを持っているのであれば、あえて買い増しする必要もないだろう。

と、このままでは私の主張が通らないので(笑)、

移動平均線の時と同様、チャートを左にずらしてみる。

レジスタンス サポート レジサポ転換

この例では、赤印で2回レジスタンスされた後、青印の所で1度はサポートされたが、大きな上昇の基点となる部分では、水平線を下に割り込んでしまっている。

このように水平線でのレジサポ転換は効く時と効かない時があることを認識する必要があるだろう。

水平線を境にしてレジサポ転換が発生しやすい理由は、

水平線より下で売りポジションを抱えた含み損トレーダーが一斉に建値決済をすることで、買い圧力につながることが1つの要因として考えられる。

しかし、相場状況に応じて転換ポイントはずれる時が多々あるため、水平線を参考にしながらも最終的なエントリーのタイミングは別の要素を考慮しなければならない。

その「別の要素」についてはY塾で教えているので、ここでは教えられないことはご了承いただきたい。

Y塾に入ればタイミング良くエントリーできるようになります

下の画像は塾長の私がトレードした時の一例です。

Y塾に入れば、どうしてここでエントリーできるのかが分かるようになります。

コメント

  1. mm より:

    これは、単純に、短期足を見てタイミングを図るのではないですか?上位足は見ても分からないでしょうし。おそらく、書かれていないことが重要なので答えはわかりません。
    クイズのように考えて面白いブログです。